SHLG第2話 『2人のマリ』 (3)
地下深いOTTO軍団のアジトの一室。妖しげな装置に大の字に磔にされた松原真理。
「ようやくお目覚めかい?」
満面の笑みで語りかけるキャプテンレイカ。
「くっ、私をどうするつもり? 何をしようと絶対貴方たちには屈しないわ!」
「ふん、並みの拷問じゃー音をあげない事くらいわかってるよ。だけど、お前の弱点は調べつくしてるんだよ。確か宇宙鉄面党との闘いで電気椅子で責められた事があったねえ。それ以来、電気責めがトラウマになってるんじゃないのかい?」
「そ、そんな事ないわ。」
「ふーん、それじゃー確かめさせてもらうよ。」
松原真理の体に流される高圧電流。
「な、何よ。これくらい。」
それでも必死に耐える真理。
「ふん、生意気な、これならどうだい?」
MAXまで電圧を上げるレイカ。これにはさすがの真理も悲鳴を上げる。
「ぐああああぁーーーー。」
常人なら発狂、いや死んでいてもおかしくない高圧電流による拷問を、強い精神力で耐え切った松原真理。
「はあっ、はあっはあっ。」
「ほう、よく頑張ったねえ。」
「言ったでしょ。私には、効かないって。」
「それじゃあ、もう一つの弱点の方を責めるとしようか。」
「そんなものないわ。」
「どうだかねえ。ふふふふ。」
ジジジジジ・・・。
床から禍々しいピンク色をした巨大なバイブレーターが、せり出してくる。
「お前たちは、任務と訓練に明けくれて、男と付き合う暇もないんだろ。だから、今日は、男のモノの咥え方を教えてやろうじゃないか。良く見えるようにじゃまな布はとらないとね。ふふふ。」
薄ら笑いを浮かべたレイカが真理のミニスカートを剥ぎ取る。
「や、やめなさい。」
高圧電流責めにも凛とした態度を崩さなかった真理に、初めて怯えと不安の表情が浮かぶ。
「ふん、白ってのはいかにもヒロインらしいけど、それにしても何の変哲も無い色気のないパンツだねえ。」
ジジジジジ・・・。
「うっ。」
迫り来るバイブレーターを前に、ぐっと目をつぶる真理。
(いやっ、こんな事でヴァージンを奪われるなんて。健、助けて。。。)
真理の脳裏に、かつて好意を寄せたマッハバロンのパイロットの紅健の顔が浮かぶ。
「このバイブは特別製だからね、しっかり味わいな。」
OTTO軍団の執拗で卑劣な拷問にかけられる松原真理。
果たして、このままヴァージンを奪われてしまうのか?
―続く―
SHLG第2話 『2人のマリ』 (2)
OTTO軍団のロボットに立ち向かう松原真理。得意の鞭攻撃だ。
「そりゃーっ!」
ビシッ。
ビシッ。
だが、ロボットはびくともしない。
(くっ、私の鞭が効かない!)
鞭が効かないとみるや、キックをロボットに叩き込む真理。
かつては一撃で鉄面党のメカロボを破壊した強烈な打撃だ。
「これならどう?」
しかし、OTTO軍団のロボットはびくともしない。真理に次第にあせりの色が見え始める。
息もつかせぬ松原真理の連続キック攻撃。
だが、疲れが見え始めたその時。
「しまった!」
鈍重に見えたロボットだが、素早く左腕で真理の左足首をがっちりと掴む。
一旦捕まえてしまうと、パワーの差は歴然だ。
松原真理の足首を掴んで振り回し、床に叩きつけるロボット。さらに真理の左足を巨大な足で踏みつける。
「あうぅ。」
ギリギリギリ、グシッ。
踏まれた真理の左膝がいやな音を立てる。
ロボットの猛攻は止まらない。真理のボディに右腕で次々にパンチを落とす。
いくら鍛えているとは言え、これはたまらない。
ドスッ。
「ぐはっ。」
ドスッ。
「うぐっ。」
ドスッ。
・
・
・
遂には、意識を失いぐったりと床に横たわる松原真理。
その頭を、踏みにじり嘲笑するキャプテンレイカ。
「しかし、他愛無いもんだねえ。さあ、これからがショウタイムだよ。たっぷりと楽しませてもらおうじゃないか。よし、こいつを連れていきな。」
圧倒的パワーの凶悪ロボットの前に成す術も無く倒れた松原真理。
彼女に恨みをいだくキャプテンレイカは一体何をしようというのか。
―続く―
SHLG第2話 『2人のマリ』 (1)
とあるビルの一階フロア。
エレベーターに次々と乗り込むOTTO軍団のドクロ戦闘員たち。
(戦闘員の目撃通報があった時は、まさかと思ったけど。本当に、こんな何の変哲も無いビルにOTTO軍団のアジトがあるのかしら。)
柱に陰から様子をうかがう松原真理。グリーンのジャケットに白のミニとブーツ。かつて所属したSSI のユニフォームだ。
(罠かもしれない。でも、ペギー出撃できない以上、私が一人でもやるしかない。)
意を決して、エレベーターに乗り込む松原真理。
地下一階でエレベータから降りたとたん、待ち構えていた戦闘員たちが松原真理を取り囲む。
「良く来たな、松原真理!」
「くっ、やはり罠だったのね。でも、お前たちなんかに負けはしないわ。」
かつてはSSI の一員として女性ながら、鉄面党のメカロボ戦闘員を相手にしてきた松原真理。
あっというまに戦闘員をなぎ倒していく。
最後の一人が背後から襲いかかろうとしたとき、
「とうっ!」
気合一閃、振り向き様に得意のムチでたたきのめす。
松原真理の前に現れた、黒尽くめの妖艶な美女。OTTO軍団、親衛隊隊長キャプテンレイカだ。
「ふん、さすがに戦闘員じゃ歯が立たないねえ。松原真理、この間はよくもこのアタシの顔に泥を塗ってくれたね。今日はたっぷりと借りを返させてもらうよ。」
「こっちこそ、ペギーを痛めつけたお返しをさせてもらうわ。」
対峙する2人の美女。
「さあ、いくわよ。」
「おっと、お前の相手はアタシじゃないよ。」
レイカの背後に、禍々しい風貌のロボットが現れる。
「こいつは、鉄面党のメカロボとはちょっと違うよ~。果たして自慢のムチが通用するかねえ? まあモモレンジャーなら多少相手になったかもしれないけど、生身の体のお前じゃねえ。ところで、今日はあいつはどうしたんだい?」
前回の戦いでゴレンジャースーツを破壊されたペギー松山が出動できないのを知りながら、薄ら笑いを浮かべて問いかけるキャプテンレイカ。
「くっ、こんな奴、私一人で十分よ!」
松原真理の前に立ちはだかる、OTTO軍団の凶悪ロボット。
果たして彼女に勝機はあるのか? がんばれ松原真理!
―続く―
SHLG第1話 『狙われたアイドル』 (6)
両手をキャプテンレイカに踏みつけられ、ドクロ戦闘員に大きく両足を広げられ、身動きのとれないペギー松山。その悩ましげに盛りあがった股間に向けられる巨大な光線銃。
「さあ、しっかりこいつの股間を狙うんだよ。」
「うう。いったい何をする気?」
「お前は、OTTO様にそのまま献上するには女っ気が足りないからねえ。少し、女っぽくなってもらうよ。対モモレンジャー光線の正体は、性感帯の感度を数十倍に高める催淫光線さ。もっとも、ゴレンジャースーツの上から浴びせるよう設計されているからね。生身のまま浴びたら、よがり死んじゃうかもね。ほーほっほほ。」
「そ、そんな。やめなさい。」
まさにペギー松山絶対絶命!
その時、現場に響き渡る凛とした声。
「そこまでよ!」
そこには、アイドル水野勇希と逃げたはずのカメラマンの姿が。
意外な乱入者に驚く、ペギーとOTTO軍団。
「カメラマンさん、だめよ。来ちゃだめ。逃げて!」
「いったい何者だ、お前?」
次の瞬間、カメラから放出される強烈な閃光を放つ粒子。
視界を奪われたOTTO軍団。
光と混乱の中で、打撃音とくぐもった戦闘員のうめき声が聞こえる
バシッ。
「うぐっ。」
ビシッ。
「うぐっ。」
「今よ、ペギー。逃げるのよ。」
ようやく視界を取り戻したキャプテンレイカの前に、ペギー松山とカメラマンの姿はすでに無く、足元には倒された戦闘員が転がっているだけだ。
怒りに顔を歪めるレイカ。
「おのれ、あの女め~。よくもキャプテンレイカ様に恥をかかせてくれたね。必ずこの借りは返させてもらうよ。」
国際防衛機構、資材管理課女子更衣室を隠れ蓑にした、SHLG指令室。
黒のボディースーツ姿のSHLG司令、速水リョウコと話すペギー松山。
「ペギー、いったいあの様は何なの?モモレンジャーに転換したことで。心に隙が出来たんじゃなくて? ゴレンジャースーツは無敵じゃないのよ。」
「すみません。まさか、ゴレンジャースーツがあそこまで調べられてるなんて。」
「まあ、お説教はこれくらいにしましょう。新しい仲間を紹介するわ。」
「元SSI隊員、松原真理です。よろしく。」
「あ、あなたは、さっきのカメラマンさん。」
驚きを隠せないペギー。
「鉄面党との戦いの後、SSIは解散したけど、彼女はカメラマンの腕を買われて国際防衛機構の広報部に残っていたの。それを、資材課に引き抜いたの。」
「そうだったんですか。真理さん、さっきはありがとう。これからもよろしく。」
「ええ、ペギーさん。いっしょに闘いましょう。」
遂に幕を開けた、新たな敵OTTO軍団との戦い。
SHLG(スパーヒロインリーグ)にも、新たな仲間が加わった。
戦えペギー松山! 負けるな松原真理!
―完―
SHLG第1話 『狙われたアイドル』 (5)
ダメージで動くこともままならないペギー松山を、無理やり引き摺り起こすキャプテンレイカ。
「お前たち、こいつをたっぷりかわいがってやりな。」
「おらっ!」
ドスッ
「うぐっ。」
「トウッ!」
ビシッ
「うっ。」
次々に、ペギー松山の無防備なボディにパンチとキックを打ち込む戦闘員たち。
(く、苦しい。でもこれくらいの打撃ならなんとか耐えられる!)
「ああ、これじゃあ全然だめだめ。おいっ、代わりにこいつを抑えときな。」
苛立った声をあげるキャプテンレイカ。
「いいかい。こいつ等スーパーヒロインは華奢に見えて、体は鍛え上げられてるんだよ。だから、戦闘員ごときがボディを責めてもたいして効きはしない。だけど人間には、鍛えようのない急所がいくつかある。特に女の場合は胸と、お前たち野郎と同じく股間が最大の急所なんだよ。私が手本を見せるから、よく見ときな。」
「しっかり、足を持っときな。いくよ! そらっ!」
気合とともに、トウキックをペギー松山の股間に叩き込むキャプテンレイカ。
グシュッ。
いやな音とともにペギーの股間にレイカのつま先がめり込む。
「あうっ、ああああ。」
激痛に首をのけぞらせて悶絶するペギー松山。
「おやっ? 随分つま先が入っちゃったねえ。力を入れすぎたようだね。ほっほっほっほ。」
「見てごらん。あのペギー松山がキック一発でお寝んねだよ。」
股間を押さえてうずくまるペギー松山の頭をハイヒールで踏みつけるキャプテンレイカ。
ガシッ、ガシッ。
「ふうぅーっ。何だか気分が乗って来たねえ。」
真性サディストのレイカが顔を紅潮させる。
「よし、銃のカートリッジをゴレンジャースーツ破壊光線から対モモレジャー光線APB(Anti Pinkranger Beam)へ替えるんだよ。」
「でも、APBはゴレンジャースーツの上から照射するよう設計されたもの。生身のペギー松山に浴びせたら命の保障はできません。」
「OTTO様は、生け捕りを指示されてるはずです。」
口々に異を唱える戦闘員たちに残虐な笑みを浮かべるレイカ。
「大丈夫、こいつは死にはしないよ。たぶんね。」
(ふん、OTTO様は生け捕りを望んでいる様だけど。私は、こいつの苦しみ悶える顔が見られればそれで十分。生きようが死のうが関係ないね。ふっふっふ。)
OTTO軍団にいたぶられ続けるペギー松山に、さらなる危機が迫る。
戦闘員たちも恐れる対モモレジャー光線APBの威力とは一体何か?
ペギー! その光線を浴びてはだめだ!
―続く―