SHLG第2話 『2人のマリ』 (1)
とあるビルの一階フロア。
エレベーターに次々と乗り込むOTTO軍団のドクロ戦闘員たち。
(戦闘員の目撃通報があった時は、まさかと思ったけど。本当に、こんな何の変哲も無いビルにOTTO軍団のアジトがあるのかしら。)
柱に陰から様子をうかがう松原真理。グリーンのジャケットに白のミニとブーツ。かつて所属したSSI のユニフォームだ。
(罠かもしれない。でも、ペギー出撃できない以上、私が一人でもやるしかない。)
意を決して、エレベーターに乗り込む松原真理。
地下一階でエレベータから降りたとたん、待ち構えていた戦闘員たちが松原真理を取り囲む。
「良く来たな、松原真理!」
「くっ、やはり罠だったのね。でも、お前たちなんかに負けはしないわ。」
かつてはSSI の一員として女性ながら、鉄面党のメカロボ戦闘員を相手にしてきた松原真理。
あっというまに戦闘員をなぎ倒していく。
最後の一人が背後から襲いかかろうとしたとき、
「とうっ!」
気合一閃、振り向き様に得意のムチでたたきのめす。
松原真理の前に現れた、黒尽くめの妖艶な美女。OTTO軍団、親衛隊隊長キャプテンレイカだ。
「ふん、さすがに戦闘員じゃ歯が立たないねえ。松原真理、この間はよくもこのアタシの顔に泥を塗ってくれたね。今日はたっぷりと借りを返させてもらうよ。」
「こっちこそ、ペギーを痛めつけたお返しをさせてもらうわ。」
対峙する2人の美女。
「さあ、いくわよ。」
「おっと、お前の相手はアタシじゃないよ。」
レイカの背後に、禍々しい風貌のロボットが現れる。
「こいつは、鉄面党のメカロボとはちょっと違うよ~。果たして自慢のムチが通用するかねえ? まあモモレンジャーなら多少相手になったかもしれないけど、生身の体のお前じゃねえ。ところで、今日はあいつはどうしたんだい?」
前回の戦いでゴレンジャースーツを破壊されたペギー松山が出動できないのを知りながら、薄ら笑いを浮かべて問いかけるキャプテンレイカ。
「くっ、こんな奴、私一人で十分よ!」
松原真理の前に立ちはだかる、OTTO軍団の凶悪ロボット。
果たして彼女に勝機はあるのか? がんばれ松原真理!
―続く―