ビジンダー改造計画(5)
ビジンダー・マリの頭部に装着された禍々しいヘッドギア。
「よし、良心回路のメモリーを書き換えるのだ!」
「(や、やめてーーっ!)」
マリの必死の叫び声も、密着したヘッドギアのせいで外に届かない。
ガガガガガー
「(いっ、いやああああーー!)」
激しく体を痙攣させるマリだが、そのうちに、ぐったりと動きが止まる。
戦闘員にはさまれて、立ちつくすマリ。その顔からは、何の表情も読み取れない。
「OTTO様、メモリーの書き換えも成功です。これで、ビジンダーは心身共にOTTO様の思いのままです。」
「はっはっはっは。遂にビジンダーを我が手に入れたぞ。見ろ、この素晴らしい体を。早速、今晩から私の相手をさせてやるぞ。」
OTTOの高笑いが、室内に響く。だが、マリの瞳に徐々に意志の光が戻りつつあることにOTTOはまだ気付かない。
あっという間の出来事だった。
マリの打撃で、2人の戦闘員が叩き伏せられる。
「な、なにが起こったのだ。ビジンダーは私の忠実な奴隷になったのではないのか?」
「チェンジ、ビジンダー!」
ビジンダーに変身したマリ。
「こ、この体は?」
改造前とあまりにも変わった姿に驚くビジンダー。
明らかに以前よりも丸みを帯び柔らかさを感じさるボディー。胸のビジンダーレーザーの発射装置は無くなり、胸と股間にはプロテクターが装着されている。
「た、確かに、良心回路のメモリーは書き換えたはずだが。。。」
狼狽するOTTO。
「私の良心回路は、確かに不完全よ。でも、強い精神さえあれば、どんな困難も乗り越えて正しい心を持ち続けることができる。シャドウとの戦いで学んだ事よ。私の正義の心は、あんな機械なんかでは消すことはできない!」
「お、おのれー。ビジンダーを取り押さえるのだ。」
ビジンダーに襲いかかるドクロ戦闘員だが、相手にならない。
「たあっ!ビジンダー・パンチ!」
中空へ吹き飛ぶ戦闘員。
(パワーは前のままだわ。これなら、ビジンダーレーザーが無くても闘える!)
「むうっ、さすがに戦闘員では歯が立たないか。」
(このアジトは放棄せざるをえまい。)
「OTTO、姿を見せなさい!」
「残念だが、今日はここまでだ。次に会うときには、私に歯向かった事を後悔させてやろう。果たしてその体で、どれだけ闘えるかな。はっはっはっは。」
「ま、待ちなさい!」
ゴゴゴゴゴー。
「うっ、これは。アジトを爆破するつもりね。たとえどんな体にされようと、OTTO、貴方だけは絶対に許さない!」
OTTOに体を改造されたビジンダー・マリ。
だが、その”正義の心”は決して消えることは無かった。 これからも人々の平和のために闘うことを改めて心に誓うのであった。
闘えビジンダー!負けるなマリ!
―完―
ビジンダー改造計画(4)
薄暗いアジトの中に浮かび上がる、ビジンダー・マリの白い裸身。その肌には染み一つなく、均整のとれた完璧なプロモーションだ。
「うん、うう。?」
(私、生きてるの?改造手術はどうなったの?)
改造手術の途中で失神。ようやく意識が戻ったマリにOTTOの声が語りかける。
「お目覚めかな。どうかな、新しいボディの調子は?」
「くっ、いったい私の体に何をしたの?」
「ふっふっふ。それは、これからのお楽しみだよ。」
「よし、お前たち、マリ君の胸をマッサージしてあげろ。」
「な、なに?」
マリの胸を、おもむろに鷲掴みにする戦闘員。
ムギュムギュッ。
「うぐっ。」
思わず苦痛にうめき声を上げるマリ。
「君の全身には、人間と全く同じ柔らかさと感覚を持つ人工皮膚が装着されている。そしてビジンダーレーザーを撤去した胸には、OTTO特製の人工乳房が設置してある。どうかな”おっぱい”を手に入れた気分は? そうそう感度は人間の感覚の30倍に設定してあるよ。私からのサービスだ。」
「何ですって?」
モミモミモミモミ
「あぐっ、うううっ。いやっ、止めなさい。」
(何なの、この感覚は? だめ、このままじゃ良心回路がショートしちゃう。)
人造人間であるマリには、もちろん男性経験などない。いきなり通常の30倍の感度の胸を揉みしだかれたのだからたまらない。唯一自由の利く首を大きく振って悶絶するより術がない。
「あうっ、むんっ。いやっいやっ、ああ。」
今度は息も絶え絶えのマリの股間を念入りに調べはじめる戦闘員。
そして、一人がマリの股間に手を触れた瞬間。
「あうっ!」
体を震わせて、声を上げるマリ。
「OTTO様、改造手術は成功です。しっかり濡れてます。感度も良好のようです。」
「よしよし、良くやった。いいか、それ以上は触るなよ。初めての相手は私なのだからな。」
「はあ、はあ、はあ。あ、貴方たち、いったい何の話をしているの?」
「人間の女性と同じ機能を持つ人工女性器を付けてあげたのだ。もちろん、人造人間の君に子供を生むことまではできない。その代わりスペシャル機能をいろいろ付けてあげたから楽しみにしていたまえ。」
「えっ?」
OTTOの突然の言葉に頭が混乱するマリ。
「どうした、喜ばないのか? 君はSEXできるようになったんだよ。」
その美貌と優しさ故に、これまでも何人もの人間の男性に恋心を持たれてきたマリ。しかし人造人間の悲しさ、決して実ることのない恋だった。それが、こんな形で人間と同等の体を手に入れることになるとは。
「私をこんな体にして、いったい何を企んでいるの?」
「武装は解除したが、頑丈さとパワーはそのままにしてある。昼間はビジンダーの姿で我々”OTTO”の怪人や兵器の実験台になってもらう。夜は、むふふふふ、もちろんマリの姿で私の相手をしてもらうよ。」
「誰が、貴方の言いなりなんかになるものですか!」
「心配しなくても大丈夫。これから君の良心回路、そして人工知能のメモリーを書き換えるのだから。今後は”OTTO”の忠実な僕として生きていくのだ。」
遂にOTTOの意のままに、体を改造されてしまったビジンダー・マリ。
さらにマリの”正義の心”まで奪われようとしている。このままメモリーを書き換えられ、OTTOの奴隷にされてしまうのか。ビジンダー・マリ絶体絶命!!
-続く―
ビジンダー改造計画(3)
自在に向きを変えるリング状の拘束装置。
上下逆さにされたマリに迫る悪夢の改造マシーン。
「まずは、胸からだ。激痛回路を取り除いてあげようじゃないか。 どうだい、私は親切な男だろう。」
研究施設に響きわたるOTTOの声。
「そうそう、ついでにビジンダー・レーザーなどという無粋なものも外してあげるよ。」
「や、やめなさい!」
マリの願いもむなしく、遂に改造手術が開始された。
レーザーでボディの表面を切られ、妖しい緑色の液体が体内へ注入される。
「あ、あぐっ。」
そして残酷にもドリルが、彼女の胸に突き立てられ、その内部をかきまわす。
ガリガリガリ、ガガガガ・・・
「ぐ、ぐは。あああああぁーーー!」
今度は、改造マシーンに下半身を向ける向きにされたマリにO「TTOが声をかける。
「さあ、これからが本場だよ。」
「こ、これ以上何をする気?」
胸部の内部をグチャグチャにされて、息も絶え絶えのマリ。
「ま、まさか。」
マリの脳裏に不吉な予感がよぎる。
「ふ、ふ、ふ。君の想像通りだよ。君のアソコにOTTO特製の特殊回路を設置してあげよう。よし、まずはドリルをぶち込め!」
「そこだけは、いや! お願い! 止めてーー!。」
人造人間とはいえ、良心回路を持つマリは、人間の女性と変わらない感情を持っている。乙女の聖なる場所へ、ドリルが突き立てられようとしているのだ。たまらず、悲鳴を上げる。
マリの哀願もむなしく、股間にドリルの先端がつきたてられる。
ガガガ、ガリガリ・・・
「いやあああああああああ・・・」
着々と遂行されるビジンダー・マリの改造手術。
必殺技のビジンダー・レーザーの胸部発射装置も取り除かれ、OTTOの魔の手は、遂にはマリの股間にまで及ぶ。果たして、OTTOの言う、特殊回路とはいったい何なのか?
―続く―
ビジンダー改造計画(2)
無機質な金属の壁に覆われた薄暗い研究施設。
巨大なリング状の器具に捉えられた、青尽くめの衣装の美女。その四肢はX字の形にがっちりと拘束されている。
彼女の名はマリ。その正体は人造人間ビジンダー、悪と闘うスーパーヒロインだ。
謎のドクロ戦闘員軍団との戦闘中、弱点の激痛回路を起動され、敗北。謎の”アジト”へ連れ込まれたのだ。
「ううっ・・、ここは?」
ようやく、意識を取り戻すマリ。
部屋中に響き渡る不気味な声。
「お目覚めかな?ビジンダー・マリ君。ようこそ我が”アジト”へ」
「貴方は、いったい何者?」
「私の名は”OTTO” 。君たちスーパーヒロインの支配者となる男だ。」
「えっ?」
(いったい何言ってるの? でもどうやら”シャドウ”とは違うようね。)
「それで、私をどうするつもりなの?」
「そんな怖い顔をしないでくれたまえ。今日は、無料で君の体を最新型に改造して差し上げよう。
よし、あれを運び入れろ!」
改造手術を担当する白尽くめの戦闘員が、OTTOの合図で妖しげな装置を運び込む。
三本のアームの先に装着された凶悪なツール。
あたかも蛇が鎌首を持ち上げたような中央のアームにはドリル。
左のアームの先には妖しげな緑色の液体をたたえる注射器。
右のアームの先には赤色のレーザー。
この不気味な機械でこれからいったい何をされるのか?
さすがのマリも表情をこわばらせる。
謎の敵”OTTO”に囚われた正義の人造人間ビジンダー・マリ。
このままOTTOの思うままに改造されてしまうのか? 絶体絶命
―続く―
ビジンダー改造計画(1)
かつて、キカイダー・01らとともに、悪の組織シャドウを倒した正義の人造人間ビジンダー・マリ。
今も世界平和のために戦い続ける彼女の前に現れた、謎のドクロ戦闘員たち。
「貴方たち、いったい何者なの?」
「黙って、俺たちについて来てもらおうか。」
「くっ。闘うしかないようね。」
ビジンダーに変身せずとも、空手をベースにした格闘術は威力十分。
「トウッ!」
たちまち、ドクロ戦闘員の一人をたたきふせる。
(意外と手応えが無いわね。これなら変身するまでもないか。)
優位に戦いを進めていたマリを襲う突然の胸の劇痛。
「う、うぅ。」
(こ、これは?激痛回路?除去されたはずじゃなったの?)
動きの止まったマリをみて包囲の輪を縮めるドクロ戦闘員たち。
「貴様の弱点は、お見通しなんだよ。」
あまりの激痛に倒れそうになるマリを、背後から拘束するドクロ戦闘員。
あとの2人は、先端から火花をほとばしらせている妖しげな武器をいつのまにか手にしている。
「くっくっく。こいつの激痛回路をその高電圧ロッドでグチャグチャにかき回してやれ!」
「や、やめなさい!」
ただでさえ正気を失いかねない激痛なのだ。その痛みの源の胸の激痛回路に、容赦なく高電圧ロッドが突き立てられる。
バチバチバチバチ・・・
「あっ、あああああぁぁぁーーー!」
さすがの気丈なマリもあられもない悲鳴を上げる。
遂には、意識を失い大の字に横たわるビジンダー・マリ。
「予備の激痛回路の存在は本当だったな。」
「ああ、助かったぜ。こいつとまともにやりあったら、俺たちに万が一の勝ち目もないからな。」
「よし、さっさと”アジト”へ運び込むぞ!」
弱点の激痛回路を狙う卑劣な攻撃に、倒されたビジンダー・マリ。
謎のドクロ戦闘員たちの言う”アジト”で彼女を待ち受ける運命はいったい?
―続く―