ビジンダー改造計画(2)
無機質な金属の壁に覆われた薄暗い研究施設。
巨大なリング状の器具に捉えられた、青尽くめの衣装の美女。その四肢はX字の形にがっちりと拘束されている。
彼女の名はマリ。その正体は人造人間ビジンダー、悪と闘うスーパーヒロインだ。
謎のドクロ戦闘員軍団との戦闘中、弱点の激痛回路を起動され、敗北。謎の”アジト”へ連れ込まれたのだ。
「ううっ・・、ここは?」
ようやく、意識を取り戻すマリ。
部屋中に響き渡る不気味な声。
「お目覚めかな?ビジンダー・マリ君。ようこそ我が”アジト”へ」
「貴方は、いったい何者?」
「私の名は”OTTO” 。君たちスーパーヒロインの支配者となる男だ。」
「えっ?」
(いったい何言ってるの? でもどうやら”シャドウ”とは違うようね。)
「それで、私をどうするつもりなの?」
「そんな怖い顔をしないでくれたまえ。今日は、無料で君の体を最新型に改造して差し上げよう。
よし、あれを運び入れろ!」
改造手術を担当する白尽くめの戦闘員が、OTTOの合図で妖しげな装置を運び込む。
三本のアームの先に装着された凶悪なツール。
あたかも蛇が鎌首を持ち上げたような中央のアームにはドリル。
左のアームの先には妖しげな緑色の液体をたたえる注射器。
右のアームの先には赤色のレーザー。
この不気味な機械でこれからいったい何をされるのか?
さすがのマリも表情をこわばらせる。
謎の敵”OTTO”に囚われた正義の人造人間ビジンダー・マリ。
このままOTTOの思うままに改造されてしまうのか? 絶体絶命
―続く―