ビジンダー改造計画(1)
かつて、キカイダー・01らとともに、悪の組織シャドウを倒した正義の人造人間ビジンダー・マリ。
今も世界平和のために戦い続ける彼女の前に現れた、謎のドクロ戦闘員たち。
「貴方たち、いったい何者なの?」
「黙って、俺たちについて来てもらおうか。」
「くっ。闘うしかないようね。」
ビジンダーに変身せずとも、空手をベースにした格闘術は威力十分。
「トウッ!」
たちまち、ドクロ戦闘員の一人をたたきふせる。
(意外と手応えが無いわね。これなら変身するまでもないか。)
優位に戦いを進めていたマリを襲う突然の胸の劇痛。
「う、うぅ。」
(こ、これは?激痛回路?除去されたはずじゃなったの?)
動きの止まったマリをみて包囲の輪を縮めるドクロ戦闘員たち。
「貴様の弱点は、お見通しなんだよ。」
あまりの激痛に倒れそうになるマリを、背後から拘束するドクロ戦闘員。
あとの2人は、先端から火花をほとばしらせている妖しげな武器をいつのまにか手にしている。
「くっくっく。こいつの激痛回路をその高電圧ロッドでグチャグチャにかき回してやれ!」
「や、やめなさい!」
ただでさえ正気を失いかねない激痛なのだ。その痛みの源の胸の激痛回路に、容赦なく高電圧ロッドが突き立てられる。
バチバチバチバチ・・・
「あっ、あああああぁぁぁーーー!」
さすがの気丈なマリもあられもない悲鳴を上げる。
遂には、意識を失い大の字に横たわるビジンダー・マリ。
「予備の激痛回路の存在は本当だったな。」
「ああ、助かったぜ。こいつとまともにやりあったら、俺たちに万が一の勝ち目もないからな。」
「よし、さっさと”アジト”へ運び込むぞ!」
弱点の激痛回路を狙う卑劣な攻撃に、倒されたビジンダー・マリ。
謎のドクロ戦闘員たちの言う”アジト”で彼女を待ち受ける運命はいったい?
―続く―